じをおう


この所、字を追うのが億劫で漫画ばかり読んでおりまして。
漫画は漫画で大好きですし、面白そうなタイトルを見つけると
ぞくぞくと嬉しい気持ちになりますが。
最近、気分が何となく落ち込む日がございましてね。
気分がこう、内向きになると私は本が読みたくなるのです。
完全に現実逃避ですわね。
と言う訳でよぼよぼと活字の世界に戻っております。
とは言え久しく離れていた世界ですので。
エッセイなどの軽めの文章から目ならしをしています。
買ってからちみちみと読み進めていた「香調師の手帖」を読了。
私は鼻炎もちなので香りには鈍感ですが、面白かった。
資生堂の香水が出来た背景は勿論、色んな香りの知識や、
著者である中村さんご自身の香りにまつわる体験などなど。
香水に興味がある方は読んで損は無いかと。
 
後は星野名人こと、最近イケメン扱いの星野源氏のエッセイとか。
こちらは私が知ってる、SAKEROCKの星野氏で面白かった。
 
こうやってだんだんと慣らして行って小説なども読みたい。
物語はどうしても入り込んで読んでしまうのでまだしんどい。
読んだ後に頭がぼーっとしてしまうのですよ。
元々あまり小説を読まないのです。
特定の作家の、面白そうなあらすじのものだけ読む的な。
しかも大体癖がある面白さを求めてしまうので。
幼い頃は星座の神話や「とりかへばや」等に親しみ、
母の影響で赤川次郎を読みふけって来た私。
そこに酒見賢一氏の「後宮小説」でストレートを喰らい、
京極夏彦氏のデンプシーロールをもろに浴び、
「八犬伝」の衒学趣味によろめいて来た私。
森見登美彦氏の登場に目を見張り、梨木香歩さんを香る。
中々「これぞ」と言う作家を発掘出来ておりません。
自棄を起こしたら「陋巷に在り」読み直しの暴挙に出るかも。