まざりあう


黄昏が好きだ
長い冬が終わって日が伸びて、魔法がかかる時間が伸びる頃
オレンジやピンクや水色が混ざり合う不思議
黄昏は一日の終わりを告げる最後の色合いだけれども
不思議とからっと明るい、晴れ晴れとした寂しさがある気がする

朝焼けも好き、空の色合いに暖色が混ざるのが好きなのかも知れない
ただ、朝焼けには強い意志を感じる
一種の荘厳さと言うか、黄昏に感じるような優しさが余り無い
寂しさと優しさは表裏一体なんだろうか
そして私は多分この、もしかしたら表裏一体の感情にとても惹かれるんだろう
歌声も、限界まで寂しさを湛えつつもそれに支配されない声が好きだ
自分に酔ってしまわない、けれども寂しさはどこかで抱えている
何かが滴る声が好きだ